保育士の仕事がつらい・・・やめる理由5選(実体験)【幼稚園・公立・私立保育園の転職体験談】

子どもが好きで「保育士になりたい」と就職しても、

給料の低さ、人員不足による忙しさ、事務作業や保護者対応など、

保育以外の仕事量の多さなどにギャップを感じ、途中でリタイヤしてしまう人が多い職業です。

保育士実態調査から引用したグラフを用いて、保育士をやめた理由ランキングを見ていきましょう。


令和4年東京都保育士実態調査から

職場の人間関係

1位は「職場の人間関係」です。

どの仕事にも共通する悩みですが、

保育士は女性の割合が多く、厚生労働省の資料によると女性96%、男性4%と、ほぼ女性社会です。

全ての職場に当てはまる訳ではありませんが、女性同士で気を遣いあったり、痴話の中で陰口や噂話をしてしまったり、人間関係が崩れやすい職場環境になりやすいのは確かです。

また、保育園の人員は1年に1度のクラス替えでしか変わらないことが多く、人間関係で悩んでもすぐに悩みを解消することは難しいこともあります。

他の園との繋がりもあまりないことから、悩みを相談できずに退職の道を選んでしまう人も多いのです。

実際に筆者の保育園でも、クラス運営や保育の進め方の違いからトラブルに繋がり、ストレス等から病欠に入ってしまう先生もいらっしゃいました。

なな先生
なな先生

人間関係はどの職場でも辞める理由の1位になりやすいから、

新規採用や転職の際は、風通しの良い職場か、相談できるシステムができているかなど、しっかり情報収集が大事だね!

仕事量が多い

一般的に保育士は「子どもと遊ぶ」「子どもをお世話する」だけと思われることが多いのですが、

それ以外にもいろいろな仕事がありますよね。

  • 保護者対応
  • 連絡帳の記入
  • 日誌の記入
  • 月案の作成
  • 行事の準備
  • 保育環境の準備(掃除やおもちゃなどの環境設定)

他にも細かい打ち合わせや、配慮のいる子どもへの対応のすり合わせなども場合によって仕事に入るので、

本当に仕事量が多いです。

1日のうちに仕事できる時間は、登園前・お昼寝中・降園後など短い時間しかなく、仕事が終わらず残業することも珍しくありません。

園によっては、残業の時間が決まっていたり、残業を付けられずにサービス残業になってしまう園もあり、

仕事量の多さに辛くなり辞める決断をしてしまうこともあるのかもしれません。

園によりますが、一般的に私立園の場合は、公立と比べて行事やイベントごとに力を入れている園が多いので、保育士の負担は大きいと言えます。また、人員が足りていない保育園もあり、一人あたりの仕事量が多いこともあります。

筆者は私立幼稚園、私立保育園、公立保育園をすべて経験していますが、

私立保育園は1クラスあたりの保育士が少なく、事務仕事をする時間が取れずに、非常勤職員に日中の保育を任せて仕事をすることも多かったです。

専門知識をしっかり学んだ正規職員が、1番子どもと一緒にいないといけないのに・・・、日々「おかしいな」と感じていました。

給料が安い

筆者の転職した1番の理由がこれでした。

保育士は国家資格を持った専門的な仕事でありながら、賃金が低いのがよく知られています。

厚生労働省によると保育士の平均月給は約26万円、ボーナスは約74万円、年収382万円だそうです。

参考: 令和3年 賃金構造基本統計調査

平均は26万とありますが、手取りにすると20万円程度になります。

20代の新規雇用だったらもっと安いですし、筆者の給料は十数万円でしたので、

仕事内と給与が見合っていないと感じてしまいました。

なな先生
なな先生

自分と同い年の非常勤職員がいて、仲良くなったのでお互いの給与を見せ合ってみたら、

週4(7時間労働)で、フル勤務の私と1.2万円の違いしかなかった

ボーナスの金額分違いはあるものの、責任もあって、事務仕事・超過勤務もあるのに、この違いしかないのは本当に残念な気持ちでした。

健康上の理由

保育士はとても体力がいります。精神的にも肉体的にも健康でないと務まらない仕事なのです。

保育士によくある職業病としてよくあるものを一覧にしてみました。

  • 腰の痛み(ぎっくり腰など)
  • 肩や腕の痛み
  • 過度な日焼け
  • 手荒れ
  • 膝の黒ずみ
  • 精神的な疾患

腰の痛みは保育士のほとんどが経験があるかと思います。

筆者の勤務していた保育園でも、ぎっくり腰になる人が年1人ぐらいはいて、休憩室に連れて行ったり、病院を呼んだりと対応することが多いです。慢性的に子どもを抱っこしているので、腰への負担が大きいのです。

細かいものだと、手荒れや膝の黒ずみなどがあります。

水作業や立膝での作業が多いので、職業病と言えるでしょう。

労働時間が長い

仕事量が多いことに伴って、労働時間は長くなります。

他の仕事でも持ち帰りの仕事等はありますが、

季節の製作の準備やイベントの企画、月案なども勤務時間中に終わらずに持ち帰る人が多いです。

持ち帰ることが「義務」ではありませんが、「持ち帰らないと終わらない」というのが実態です。

また子どもが怪我をしてしまったときなど、保護者対応の延長で残って伝えないといけないこともあり、勤務時間が伸びてしまうパターンもあります。

まとめ

今回は保育士が仕事を辞める5つの理由を体験談付きでお伝えしました。

  • 職場の人間関係
  • 仕事量が多い
  • 給料が安い
  • 健康上の理由
  • 労働時間が長い

どの理由も、保育の仕事に就いている者には周知の事実だと思います。

実際に筆者も、労働時間や賃金の低さに嫌気がさして転職をしました。

転職をするには勇気がいりますが、ほいくしジョブなどの無料サイトに登録して、自分の保育園の労働環境を比較してみるのも1つの方法です。

転職してから、給料も5万円近くアップし労働に応じてしっかりと残業手当てもつくようになりました。

迷っている方には、今より、いい環境で働けるように、一歩踏み出していってほしいと思います!